Jアラートとは(社会)

2023/12/10

最近、北朝鮮からのミサイル(※北朝鮮は軍事衛星の打ち上げと言っている)が発射されるたびに、Jアラートという警報が発令され、テレビの放映も中断しつつ、危険と思われる地域に対して、屋内に避難するように警告されます。
そもそもこのJアラートとはいったい何なのでしょうか?

「Jアラート」とは、Japanの頭文字Jと英語で警報を意味するアラートを結び付けた造語で、正式名称は「全国瞬時警報システム」(以下、「Jアラート」と呼ぶ)と呼ばれています。
「Jアラート」は、弾道ミサイル情報、緊急地震速報、大津波警報など、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を携帯電話等に配信される緊急速報メール、市町村防災行政無線等により、国から住民まで瞬時に伝達するシステムの総称だそうです。

全国瞬時警報システム(Jアラート)のルート図

全国瞬時警報システム(Jアラート)の概要(総務省消防庁)より引用

なお、Jアラートには、官房が発表する国民保護に関する情報と、気象庁が発表する自然災害に関する情報の2種類があります。ミサイル情報などは内閣官房から、地震・津波情報などは気象庁から総務省消防庁へそれぞれ送られて、内閣官房または消防庁が人工衛星を介して全国の自治体へ情報を送り、各自治体は防災行政無線による音声や警報音(サイレンなど)、ケーブルテレビ(CATV)、コミュニティFM放送などで住民に伝える仕組みとなっています。

日本大百科全書(ニッポニカ)ーJアラートより引用

ちなみにJアラートで配信される情報一覧は下記のようなものとなります。
弾道ミサイルだけでなく、自然現象なども含めていろいろあるようです。

1 弾道ミサイル情報
2 航空攻撃情報
3 ゲリラ・特殊部隊攻撃情報
4 大規模テロ情報
5 その他の国民保護情報
6 緊急地震速報
7大津波警報
8 津波警報
9 噴火警報(居住地域)
10 噴火速報
11 気象等の特別警報
12 東海地震予知情報
13 東海地震注意情報
14 震度速報
15 津波注意報
16 噴火警報(火口周辺)
17 気象等の警報
18 土砂災害警戒情報
19 竜巻注意情報
20 記録的短時間大雨情報
21 指定河川洪水予報
22 東海地震に関する調査情報
23 震源・震度に関する情報
24 噴火予報
25 気象等の注意報 

全国瞬時警報システム(Jアラート)の噴火 速報対応と全国一斉情報伝達訓練の実施結果(消防庁国民保護・防災部防災課国民保護室)より引用


さて、実際に弾道ミサイルを発射された場合の行動としては、以下のように書かれています。

・屋外にいる場合
 できる限り丈夫な建物や地下に避難する。
・建物がない場合
 物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る。
・屋内にいる場合
 窓から離れるか、窓のない部屋に移動する。


内閣閣官房 国民保護ポータルサイトー弾道ミサイル落下時の行動より引用


自然現象は地震のようにいつ、どこで発生するかわからないものがありますが、「1 弾道ミサイル」や「2 航空攻撃情報」はどちらかという有事のときに必要な警報であり、有事ではない平時にJアラートが発信されても、上記のような対応をとることは難しいように思います。
先日のJアラートでは、北朝鮮は軍事衛星を打ち上げると言っていましたが、もし本当にそうだとしたら、そのロケット発射に対して、Jアラートが発令され、上記の行動をとるように通告されたことになります。

テレビもほぼ、全局の画面が切り替わり、ミサイル発射の情報が流れていましたが、具体的な情報もなく、警報としての意味はほとんどなかったように思います。

緊急速報として流すことは必要だと思いますが、Jアラートについては、「平時」とされている場合、「1 弾道ミサイル」や「2 航空攻撃情報」は国民に対して流す必要はないように思います。
もし、本当に「有事」に発展するような展開であるなら、まず、国として防衛体制をとり、本当にミサイルが日本に向けて発射された場合、迎撃できる仕組みを整えていくことが必要だと思います。

あくまで私見ですが・・・・。

※関連リンク
 ・三陸沖とは(社会)
 ・なぜ、be動詞というのか?(英語)
 ・三単現のSとは?(英語)
 ・someとanyの違い(英語)
 ・「踏絵」と「絵踏」について(社会)

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