都立入試 英語スピーキングテストについて(その6)
2024/11/09
今年も東京都では、中学校英語スピーキングテストが実施されます。
従来の都立入試総合得点(1000点満点)にこのスピーキングテストの結果を評価として最高20点として加点するという不思議な方式で決定され、反対意見も多く、個人的にも疑問点を感じるテストでもあります。
スピーキングが重視されていくのは、非常に大切なことだとは思いますが、個人的には入試ではなく、英語の内申評価の上でスピーキングの重みを増やして評価していくべきで、入試としてのスピーキングテストは中止すべきだと思っています。
とはいえ、都立一般入試の受験生は受けざるをえませんので、対策していくしかないのですが・・・。
※引用サイト先
・令和5年度 中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の実施状況について
東京都教育委員会のサイトにて、昨年11月に実施された2023年度の中学校英語スピーキングテストの結果が公表されていました。
本試験は、2023年11月26日に都立学校が88会場、民間会場等が39会場などで実施されました。
12月17日が予備日とされていましたが、機器の不具合(疑い例を含む)、イヤーマフ・イヤホンの装着関連、現場対応の誤りなどの理由により、60名が再受験することになったようです。
1 実施概要
(1) 申込者数
76,270人 (令和4年度 76,267人)
(2) 受験者数
71,205人 (令和4年度 71,197人)
2 実施結果
(1) 平均スコア
65.2(令和4年度 60.5)
(2) 段階的評価の分布状況


2023年度は、前年度より平均スコアが4.7点上昇したようです。
各段階的評価においては、評価A、Bの比率が上昇し、100~80点(評価A)が8.5%(16.8%→25.3%)、79~65点(評価B)が3.6%上昇(25.6%→29.2%)したことで平均スコアがアップしたようです。
評価C~Eは比率が低下し、64~50点(評価C)が-5.4%(31.4%→26.0%)、49~35点(評価D)が-5.0%(16.9%→11.9%、34~1点(評価E)が-1.8%(8.3%→6.5%)低下しています。
(ちなみに、0点(評価F)は+0.2%(0.9%→1.1%)だった。)
おそらくですが、初年度に比べて、試験についての情報公開が進み、かつ対策サイト等も浸透し、テスト対策がしやすくなったことで、平均スコアがアップしたのではないかと思われます。
試験の内容は今後もそれほど変化しないと思われますが、テスト対策が浸透することで、まだ平均スコアがアップすることはあるかもしれません。
A~C評価の比率が80.5%(前年度 74.2%)を占めることを考えると、上位80%において、12点~20点の差で最大8点の差があるということになります。
正直なところ、入試全体で見た場合、大きな差異ではないようには思われますので、昨年度もお伝えしましたが、入試対策としては、それほど重要視する必要もないようには思います。
ただ、本来は英語のスピーキング力は日本人には必要な能力ではありますので、英語の学習において、スピーキングの力をつけられるような教育システムを育成していく必要は今後もあると思います。
以上、ご参考まで。
※関連リンク先
都立入試 英語スピーキングテストについて(その5)
都立入試 英語スピーキングテストについて(その4)
都立入試 英語スピーキングテストについて(その3)
都立入試 英語スピーキングテストについて(その2)
都立入試 英語スピーキングテストについて
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