新型コロナウイルス 第5波の減少はワクチン接種の効果?
2021/10/07
新型コロナウイルスの新規陽性者数が激減し、9月末で緊急事態宣言も解除されました。
なぜ、これほど減少が進んだのか・・・。
今のところ明確な答えは見つかっていないようです。
政府コロナ分科会の尾身会長からは、以下の5つの要素が要因ではないかとの見解でした。
(1)一般市民の感染対策強化
(2)人流、特に夜間の滞留人口減少
(3)ワクチン接種率の向上
(4)医療機関・高齢者施設での感染者の減少
(5)気象の要因
あくまで個人的な見解ではありますが、オープンデータを使った簡易なデータ集計も含めて要因を少し考えてみました。
上記の項目に関してですが、(1)については特別感染対策が強化されてとは考えにくいように思います。
もう1年以上、マスクの直用やアルコール消毒は徹底されてますし・・・。
(2)についても同様でむしろ、居酒屋等も緊急事態宣言解除前にお酒の提供をはじめている店が出だしたタイミングだったかと思われます。
(3)、(4)については、ある程度ワクチン接種が進んだという事実があると考えます。
(5)の気象要因については、まだ明確な相関性は見つからず、なんとも言えない状況かと思われます。
そこで、主に東京都のオープンデータを使って、(3)、(4)に絡んだワクチン接種率と新規陽性者現象の関係をグラフ化し、少し比較してみました。(※あくまで視覚的な比較となります。)
この時点では、60歳以上のワクチン接種率は高く、50代、40代、30代、20代とワクチン接種率が大きく伸びていったという事実があり、10歳未満については、ほぼ接種率は0(要するにワクチン接種の影響を受けない)と考えられるため、10歳未満の新規感染者数と他世代の新規感染者数で差異がみられれば、ワクチン接種の影響が考えられるのではないかと考えました。
もちろん、家族にて、両親がワクチン接種したことで、子供の感染が抑えられるという効果もあるかと思いますが、あくまでワクチン接種の有無のみで差異があるかどうかという見方になりますが・・・。
※参照考データ
「東京都の新型コロナウイルス感染状況 - 性年代別推移(性別年代別) COVID-19 Cases by Age Group in Tokyo」
https://datastudio.google.com/reporting/c1dfbd03-0aa7-457d-81d2-3ca5be34706b/page/KNtNB?s=ohuB9BRyTYA
第5波のピーク時典であった2021年8月26日の新規陽性者数(※男女のグラフから生年代別新規陽性者数をピックし、合計したため、データ転記ミスもあるかもしれません。)を100として指数化し、その後の推移を追ってみました。
上記ではデータが見ずらいため、7日間の移動平均をとって再度、フラフ化してみました。
7日間の移動平均とは、例えば、9/1と書かれたところの数値は、8/26~9/1の一週間の平均値をとっているため、通常は曜日間の特性をなくす(月曜日は検査数が少ないので、新規陽性者が少なくなる等)のを目的とした集計方法となります。
これでも少しわかりづらいため、1週間ずつに区切ったグラフをプロットしてみました。
9/1~9/7までの7日間移動平均のグラフとなると、夏休みの終わりから、学校によりますが、オンライン学習と併用した分散登校にて2学期が始まったころの期間となるかと思います。
9/7のデータ(9/1~9/7の7日間移動平均)で見ると、10代未満が81.3という指数で他世代より高めに出ているように思われます。ちなみに20代は63.0、30代は66.7、40代は63.1、50代は66.5、60代は72.9、70代は68.6、80代は74.7という指数になっています。数値が小さいほうが新規陽性者数の減少が大きいと考えらえますが、もっとも小さいのが20代で、30代、40代も低く、よりワクチン接種が進んだと思われる世代とも合致しているように思われます。もし、この仮定が正しいとすると、10~20%程度は、ワクチン接種によって新規陽性者数が抑えれらた可能性があるように思われます。
ちなみにこれ以降の2週目、3週目のグラフもプロットしてみました。
2
9/8~9/14の7日間移動平均の数値をみると、50代以下と比較するとまだ10代未満が高いですが、60代、70代、そして特に80代の指標の低下が鈍化しているように思われます。
これだけでは何とも言えませんが、もしかすると2回目のワクチン接種から時間がたつことにより、抗体が減少し
たため、60代以上の新規陽性者の減少率が下がってきた可能性もあるのかもしれません。(あくまで仮説です。)
さらに、9/15~9/21の7日間移動平均の数値では、80代の減少率の鈍化が顕著に見られるようにも思われます。
あくまで簡易的な推測ですので、詳細は専門家の分析をおまかせしたいと思いますが、個人的な見解としては
上記の要因を踏まえても、これだけ減少した要因とは考えられず、あくまでウイルスの変異やなんらかの特性(季節性も含まれるかも)による要因が大きいように思われます。
逆に言えば、また第6波が襲ってくる可能性も否定もできず、肯定もできない状況であると言わざるをえません。
今回は算数(数学)的な解釈により、数値をグラフ化してみましたが、次回は歴史的な観点から、過去のウイルス感染はどのように終息したのかを少し調べてみたいと思います。
ご参考まで。
※関連リンク
緊急事態宣言の解除について(新型コロナウイルス対策)
新型コロナウイルス 世代別ワクチン接種率・陽性率について(東京都)
新型コロナウイルスワクチン接種(2回目)について(世田谷区)
新型コロナウイルスワクチン接種(1回目)について(世田谷区)
新型コロナウイルスワクチン接種予約について(世田谷区)
新型コロナウイルス ファイザーワクチンについて
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